イノウエ商店日記

釣りとSUPとソトアソビ。仕事や思うことをゆっくりと

ロックショアツアー3月 草垣の春。

約2年ぶりとなる草垣群島。
ツアー募集を行うと、あっという間に参加者が集まる。
天候、風向きがコロコロ変わるこの季節に、日々、予報とのにらめっこを
しながら希望と落胆を繰り返す。

なんとか行けそうだ

出船前日、予報は風速3~4m後7~8m波高1m~1.5mになっている。
なにより安全第一。予報より今後さらに悪くなるようなら当日の中止も
考えないといけないが、予報は変わらず、出船可能と判断をしてツアー決定しました!!
参加者に連絡をすると待ってましたとばかりに、喜びの声が上がる。
この時期の期待度は大きく、何かしらのドラマが待っていると疑う事もなく
ルアーマン10人に近所のベテラン釣り師1人の計11人チームで行ってきました。
草垣ロックショアツアー!!

f:id:hisatodoor:20190318194328j:plain

今回お世話になる、枕崎港の栄真丸さん。
船長が変わり瀬渡しを再開した渡船です。
栄真丸・栄幸丸の2隻体制で、その海況に応じて、強み・弱みがあり
どちらかの船を出してくれるので安心です。

揺れを感じる事もなく草垣到着

久しぶりに降り立つ草垣群島。漆黒の闇の中その空気感は独特なものがあり
ごつごつとした岩肌、頬を叩く風に、何回来ても鳥肌が立つ。

f:id:hisatodoor:20190318200843j:plain
f:id:hisatodoor:20190318202342j:plain

瀬付け前、トビウオ・ダツなどのベイトとなる魚がサーチライトに反応する。
割と大量に入ってるのか、あちらこちらで顔を出す。

人間側も否応なしにテンションが上がってるはずだが、口には出さず
黙々と荷物の受け渡しを行った。

そして夜が明ける

 今回は3名チーム×3 2名チーム×1での渡磯。
各々タックルの準備を始め夜明けを待つ。
僕達のチームは一緒に草垣群島に通ったHLキッタンと
ツアー初参加、Tサキさんの3人チーム。
瀬周りについてるダツやトビウオが明るくなって離れていかない内に一勝負が
あるのではないかと、ポッパーのスプラッシュがやっと見えるようになった頃に
スタート。

f:id:hisatodoor:20190318204049j:plain

暗い中でもルアーが近くを通れば、ベイトは飛んだり跳ねたりするものだが、全くもって反応がない。頭をかしげながらキャストを繰り返す。
時間だけが過ぎ辺りが白々となり始め、そして何もないまま朝マズメの時間を迎える。まだ油断できる時間でもないため集中してキャストを繰り返す。

するとペンシルを投げてたTサキさんが
『なんか出た・後ろついてきてます』を叫びながらも冷静にルアー操作を繰り返す。
喰ってくれと願いながらその場を見つめる。
ヒレを出しながらもやる気がなさそうにチェイスするもフッキングには至らず
残念ながら姿を消していった。
見えた感じでは、おそらく10kg~15kg程のヒレナガカンパチだと思う。

一方HLキッタンは『ちょっと向こうに行ってきます』と言い残し姿を消す。
彼とは何度も釣りをしてるが、自分のできる事、できない事を把握していて
決して無理はしない。チャレンジをする事と無理をする事の線引きが出来ていて
危機管理にも長けているので1人で行動しても安心できる。

f:id:hisatodoor:20190318205935j:plain
別々に釣りをしているが、こちらから見てる限り、魚とのコンタクトは無いように
思える。
何もないまま朝マズメをあっさりハズす。

 予報どおり風が吹きはじめ何もないまま瀬替わりの時間を迎える。
他のメンバーはどうだったろうかと不安になりながら船を待つ。
船に乗り込むと今回手伝いにきてくれた彼が、待ち時間に船釣りをしていたらしく
『今日ムロアジも釣れないです』となんとも残酷な言葉を僕らに叩きつける。

今回広範囲の瀬に渡してもらった為、まだ他のメンバーが釣れているかの
確認はできていない。
風がこれ以上吹くなら早めの回収でも構わない事・全員を風裏かつ安全な所に降ろして下さいとを船長に伝え、2か所目の磯に降りた。
とりあえず作戦会議+気持ちの切り替えのcoffee break。

至福の一杯を

f:id:hisatodoor:20190318213930j:plain
f:id:hisatodoor:20190318214029j:plain

 

磯の上での食べ物・飲み物は通常の1.8倍増しで美味いのは知ってるけど
最高に美味しく飲んでみたいと半年ほど前から、おいしいコーヒー豆 探しを
始め挽き方、入れ方を勉強し、お店に来てくれるお客様に実験台になってもらって
現在まだまだ研究中です。荷物になるのでドリップポットは持って行かなかったのですが、やっぱり必要でした。またcoffeeの事は別の機会で書きます。
※お店に来て時間のある方は人体実験にお付き合いお願いします。割とうまいっすよ!!

Dathu&Peace

 さて2か所目の状況はというと 

f:id:hisatodoor:20190318215619j:plain
f:id:hisatodoor:20190318215637j:plain

あっちこっち、やれるだけやりますが全く何もなし。
瀬際でゆ~っくり一匹ヤガラが泳いでるだけ他にベイトは見当たらず。
持ってきていたデッドベイト用トビウオ・アジを捌いて放り込むも何も寄ってこない状況。
手を変え品を変えルアーサイズを近海青物用?いややスズキ用?渓流用まで落としたかどうかは知りませんが執念の一本。世界はピースで満ち溢れてるとかいないとか?
曲がった指がチャーミングなTサキさん!!

f:id:hisatodoor:20190318215734j:plain

全く釣れない状況ですが何とか突破口を見出すために試行錯誤すると
気づけばもうランチタイム。
40数年生きてきて何度とやらかす沖磯での箸忘れ。たまたま見回りに来てくれた船に
他のチームの状況を聞くために手を振り近づいてもらう。
ついでに箸も貰った。ついでにね…

f:id:hisatodoor:20190318215408j:plain
f:id:hisatodoor:20190318215427j:plain

状況を聞くと
『あっ!!全滅っす』かすかな希望は崩れ去り、まさかの結果に声も出ないが
残り2時間弱、諦めの悪い僕らはワンチャンスを願いキャストを繰り返す。
まだ投げてない場所に向かう彼の背中に想いを込めてシャッターを切る。

f:id:hisatodoor:20190318222811j:plain
やはり想いだけでは魚は釣れないらしい。とうとう何も起こらぬまま回収の時間を迎えた。

f:id:hisatodoor:20190318223318j:plain
全員の回収が終わり船の上で一息つく。やはりどこの瀬にも全くと言っていい程
何もなかったらしい。石鯛もそれらしい当たりは2度ほどしかなく、餌も残る状況だったとの事。
ただこんな状態でも腐る人は誰一人いなくて笑顔で
『また来月っすね』『リベンジ行きましょう』『楽しみが先にのびただけ』
と、何があるか分からない自然相手とはいえ、安くはない費用を払い、時間を使い、
この人たちの頭の中はどうなってるんだと思うくらい感謝した時間でもありました。
また来月必ず行きましょう。
※まだ日程ははっきりしませんが、決まり次第ご案内いたします。

f:id:hisatodoor:20190318224755j:plain
f:id:hisatodoor:20190318224732j:plain

参加者の皆さん。写真提供有難うございました(^^)


データー
釣行日 2019/3/17
若潮 満潮5:10 干潮 11:30
風向き 北西 強い
ベイト ほぼ無し
帰港後、同エリアの水温が前日より5℃上昇していたことが判明。